タクシー会社の採用前の健康診断の内容と不採用になる病気

タクシー会社の採用前の健康診断の内容と不採用になる病気 未分類

タクシー会社に採用してもらうためには、入社前に健康診断を受ける必要があります。

ですから、「タクシー運転手として顧客の安全を確保できる健康状態ではない」と判断されると不採用になることもあるんですよ…

そこで、現役タクシードライバーの私が入社時に受けた実際の健康診断の結果をお見せしながら、「検査項目」や「入社不可になる病気や病状」について解説させて頂きますね!

タクシー会社が入社前に健康診断をする理由とは

タクシー会社が入社前に健康診断をする理由とは

タクシー会社が採用にあたって健康診断を行うのは、タクシードライバーは旅客(乗客)の命を預かる仕事だからです。

ドライバーが突然の発作で運転できなくなれば、旅客(乗客)はもちろん、周りの車や歩行者も巻き込む重大事故を起こすリスクがあるので、タクシー会社としては健康診断に厳しい基準を設けざるを得ないというわけ。

もしかしたら、「自分は大丈夫かな…」と不安になった方もいると思いますので、私が実際に健康診断を受けた結果をお見せして解説します!

タクシー会社の採用前健康診断の内容

私が現在勤めている会社の雇入れ時に行われている健康診断の結果(健康診断個人票)をお見せしながら解説しますね!(※ 会社名や個人が特定されないように、一部塗りつぶしてあります)

タクシー採用前健康診断表

タクシー会社の雇入れ時の健康診断の検査項目、その内容は以下の通りです。

  1. 業務歴:雇い入れの際に従事していた主要な業務経歴
  2. 既往歴:これまでに罹患したことがある病気、現在罹患している病気
  3. 自覚症状:健康診断受診者が自覚している症状
  4. 他覚症状:第三者(医師など)がみてわかるような症状
  5. 身長・体重・BMI・胸囲
  6. 視力・聴力
  7. 胸部エックス線検査
  8. 血圧検査
  9. 血液検査:貧血検査(赤色素量、赤血球数)、肝機能検査(GOT、GPT、γーGPT)、血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド)
  10. 血糖検査
  11. 尿検査
  12. 心電図検査
  13. その他の法定検査
  14. 医師の診察

バリュームを飲んだり、MRIやCTスキャンなどをすることはありませんが、指定された医療機関でかなりしっかりとした健康診断を受けることになります。

私は、健康診断でいくつか引っかかり「1年経過観察」、更に裸眼だと二種免許が取れない視力だったので、メガネをして視力検査をクリアーしました。

新卒など若い方であれば健康診断は問題なく検査項目があると思っておいた方がいいでしょう。

入社不可になる可能性がある病気や病状

入社不可になる可能性がある病気や病状

健康診断で異常が見つかっても、即不採用になるわけではありません。

運転に支障がない、持病があっても薬の服用などのでコントロール出来ている、経過観察や治療をすれば就労可能と医師が判断した場合は採用してもらえます。

しかし、「不採用になる可能性がある病気や病状がありますので、以下にまとめておきますね!

① てんかん

てんかんのある人は、タクシーに限らず1種免許での自動車の運転も制限されています。

② 心臓疾患

心臓疾患は、運転中の発作が起きると危険なので。

③ 鬱病

不安定な精神状態は事故に繋がるため。

④ アルコール依存症

乗務中、乗務直前に飲酒してしまったり、精神が不安定な人が多いため。

⑤ SAS(睡眠時無呼吸症候群)

常に睡眠不足気味で、居眠り運転の原因になるから。

⑥ 違法薬物

ラリっていたりキマっている状態で運転したら危険です。犯罪行為ですし…

⑦ 重度の高血圧

脳卒中や心臓病の発症リスクが高くなるから。

⑧ 規定基準未満の視力

視力に関しては、以下の要件を満たしていないと採用してもらえません。

  • 視力は両眼で0.8以上、片眼で0.5以上(眼鏡、コンタクトレンズ使用可)
  • 交通信号機の色の識別ができる

また、入社できたとしても「自動車教習所の入校時」「普通二種免許の試験日の深視力検査」において誤差値が2cm以内(3回連続)に収めることが出来なければ、二種免許の取得ができずタクシードライバーとして路上に出ることはできないことも合わせてお伝えしておきます。

⑨ 規定基準未満の聴力

採用してもらうには、補聴器を使用しないで10mの距離で90dbの警音器の音を聞き取ることができる必要があります。

入社前の健康診断に引っかかるとタクシーの仕事を諦めるしかないのか?

入社前の健康診断に引っかかるとタクシーの仕事を諦めるしかないのか?

ある程度以上の年齢の方や、健康診断の度に引っかかる検査項目がある方は、「絶対に検査で引っかかるだろうし、タクシーの仕事は無理なのかな…」と思うかもしれませんが、簡単に諦める必要はありません。

タクシー会社にもよりますが、持病があっても「しっかりと治療を行っていて、医者が就労可能という判断をしている」、「規定基準未満の視力でも、メガネやコンタクトで基準以上の視力矯正が可能」の場合など採用してもらえるからです。

雇入れ時の健康診断で悪いところが見つかる人もいますが、私が見てきた限りでは「いきなり不採用」ではなく「病院に行って再検査を受けてきてください」とか、「医者に診てもらって薬を処方してもらうなど治療をしましょう!」と、会社は何とか採用の方向で考えていました。

ただ、これに関してはタクシー会社によって採用基準が違うと思いますので、健康診断の結果にシビアな会社もあると思います。

タクシー会社入社前の健康診断で知っておくべきこと

最後は、タクシー会社の就職や転職を考えている方に、健康診断のタイミングが面接の後、採用の前ということをお伝えします!

全ての会社がそうとは言いませんが、私が面接を受けた大手のタクシー会社は「面接後にその足で指定のクリニックへ行って健康診断!」という流れでした。

ただ、ここで気を付けるべき点があります。

それは、面接を受けた数だけ健康診断を受けなければならなくなるということです。

1回受けた健康診断のデーターをタクシー会社で共有してくれたらいいのですが、個人情報の問題もあるので出来ないのでしょう。

胸部X線で放射線を浴びたり、採血のために注射針を刺される etc

何度も繰り返すのは、いい気分ではありませんよね…

ですから、私の場合は全ての面接が終えた後、入社したい会社の健康診断だけ受けることで1回で済ませました。

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