タクシードライバーに向いていない人の特徴を現役タクシードライバーが10個あげさせて頂きます。
就職や転職でタクシーの運転手を考えている方、研修中・乗務して間もない新人ドライバーの方で、「自分にタクドラとしての適性があるんだろうか…」と不安に思っている方は参考にしてみてください!
タクドラに向ていない人の特徴① 極度の方向音痴
タクシードライバーは、旅客(お客さま)を迅速に目的地までお送しなければならないので、自分が走る地域の地理に詳しくなければなりませんが、これに関しては「数をこなす」「カーナビを使う」「お客さまに教えてもらう」などで解決できます。
しかし、「新宿駅から見て恵比寿駅はあっちの方だな!」のように、だいたいの方向がいつまで経っても分からないレベルの方向音痴の人はタクドラには向いていません。
「でも、カーナビ使えるんでしょ!?」「お客さまに教えてもらえば問題ないのでは?」と思うかもしれませんが、GPSの調子が悪くてカーナビが機能しない、お客さまの携帯に突然電話がかかってきて道順が効けなくなったとき etc、極度の方向音痴の方はどうしようもなくなってしまうからです…
タクドラに向ていない人の特徴② コミュニケーションが苦手な人
タクドラに向ていない人の特徴として、コミュニケーションが苦手な人というものがあります。
何故なら、タクシー乗務をしていると、次のようなときにコミュニケーションを上手に取れるかどうかで大きく結果が違ってくるからです。
- ドアを開けてお客さまをお乗せするときの第一印象が良い挨拶
- 「目的地を知らない」「目的地までの経路が分からない」ので、お客さまに教えてもらう必要があるとき
- 「経路確認」や「経路を間違えてしまったとき」のお客さまへの声かけや謝罪
- 世間話好きの方が気持ちよく話し続けられるような相槌や質問
- 不機嫌・理不尽なお客さまに対する対応
タクシー業務は旅客運送業ですので地理の知識や運転技術が必要なのは言うまでもありませんが、一方で「接客業」「サービス業」の要素も大きいんですね。
もっと言えば、地理の知識や運転技術は経験や努力でカバーできますが、経験や努力ではどうにもならないほどの極度のコミュ障の方にとっては、辛くストレスに満ち満ちた仕事になってしまうでしょう。
タクドラに向ていない人の特徴③ 運転が嫌いな人
絶対にタクドラに向いていない人の特徴は運転が嫌いな人です。
「人間関係のストレスが無さそう」「歩合給で稼げそう」「タクシー会社なら雇ってもらえそう」という理由で運転が嫌いなのにタクシードライバーを目指すのは絶対に辞めた方がいいです。
タクシー乗務員の勤務体系で最も多い隔日勤務の場合、1日の拘束時間は21時間。
もちろん、最低3時間の休憩を取らなけれなならないので、ハンドル時間(実際に走行する時間)は最大で18時間、緩い会社であれば更に休憩を取ることができますが、多くても4~5時間くらいまでというのが一般的だと思います。
ということは、最低でも15~16時間はハンドルを握ることになるので、運転が嫌いな人にとっては苦行以外の何ものでもありません。
タクドラに向ていない人の特徴④ 体が弱い人
体が弱い人は、残念ながらタクドラには向いていません。
そもそも悪いところがあちこちあって健康診断で引っかかるようではタクシー会社に入社すらできない可能性がありますし、長時間座りっぱなしなので腰痛や坐骨神経痛などになる可能性もあります。
更に、お客さまが感染症などを患っている場合、車内は密室空間なので自分も感染症を患う可能性も…
ですから、体が弱い人にとってはリスクが大きいというわけです。
タクドラに向ていない人の特徴⑤ 自己管理が出来ない人
タクドラに向いていない人の特徴として、自己管理が出来ない人があります。
例えば、タクドラに向ていない人の特徴④として体が弱い人を揚げましたが、体が弱いという自覚があるなら「手洗い・うがい」をしっかりして、感染症対策をすればいいわけです。
他にも、明け番や公休日にしっかり体を休める、休暇を楽しんでリフレッシュする、十分な睡眠を取る、健康的な食事をする、マッサージや整体などで体のケアをする、スポーツジムやウォーキング・ランニングなどで運動不足を解消する etc
自己管理次第で、心身ともに良いコンディションを保つことができますよね。
また、乗務中も「売上のために無理をしない(安全運転、道交法を守った運転、しっかりと休憩を取る etc)」など、自己管理をしっかりすれば違反や事故のリスクを下げることもできるわけです。
タクドラに向ていない人の特徴⑥ 臨機応変な対応ができない人
タクシー会社の研修で「目的地と経路の確認はしっかりするように!」と言われている方も多いと思いますが、だからと言って全てのお客さまに対して同じ接客をするのが正解ではないからです。
例えば、乗車するや否や「取り合えず、そこでUターンして明治通りの交差点右折ね!そのあとも道順言うから!」のようなお客さまに対して、「お客さま、大変申し訳ございませんが、私新人なものですから、カーナビを使わせて頂いてよろしいでしょうか?」のようにマニュアル通りに対応したらどうでしょうか?
「何だ、この運転手(怒)すぐ発車できるように指示したし、その後の道順も教えるって言ってんじゃねーかよ!」と、お客さまを不快な思いにさせてしまうだけです。
ですから、この場合は「ありがとうございます!助かります!!」とお礼を言って車を発車させ、素直にお客さまの指示通り目的地に向かうのが正解。
もちろん、目的地が分かっている場合は「信号で止まったタイミングでカーナビに経路を表示させるなどのリスク回避」をしておくなども臨機応変な対応になります。
このように、タクシー乗務は「道路状況や天気」「それぞれのお客さま」などによって、全然違う対応が必要になることがあるので、焦ってパニックになってしまうようでは務まりません。(経験値が上がれば対応力は上がりますが、それまでに心が折れてしまうタクドラも多いです…)
タクドラに向ていない人の特徴⑦ 反省・振り返りをしない人
失敗したときに反省しない、毎回の乗務の振り返りをしない人は、残念ながらタクドラには向いていません。
乗務中に失敗しないに越したことはありませんが、タクシー乗務において失敗はつきものです。
ですから、失敗しないことよりも、同じ失敗を繰り返さないために反省や振り返りを必ずする方が大事になります。
- 目的地を知らなかった → 目的地の名称や場所、近くの幹線道路などを覚える
- 経路を間違えた → 地図などで正しい経路を覚える、カーナビの操作の仕方やお客さまに教えてもらえるように接客できなかったかを考える
- 精算時に手間取ってしまった → メーター操作や各種支払い方法について復習する
- 空車率が高かった → 走行した地域や道路、曜日や時間帯を記録しておく、先輩乗務員に実車率を上げるための方法を聞く
- ワンメーターなどの短距離が多かった → 走行した地域や道路、お客さまを乗せた施設や時間帯などを記録しておく、ロングのお客さまがいるような施設を組み込んだ走行ルートを考える
- お客さまを怒らせてしまった → お客さまが怒った原因、どうすれば怒らせずに接客できたかを考える
上記はほんの一例に過ぎません。
このような反省や振り返りをしないと、いつまで経っても一人前のタクドラにはなれないでしょう。
タクドラに向ていない人の特徴⑧ 道交法を守らない・危険運転をする人
タクドラとして致命的なのは、道交法を守らない・危険運転をする人です。
新人ドライバーのうちは、「そんな運転しないよ」と思うかもしれませんが、タクシーの仕事に慣れてきた、お客さまに「急いで!」と急かされた、長い乗務で疲れて集中力が落ちているときなどに違反を犯す・事故を起こしてしまうというのは全タクドラにあり得ることなんですね。
実際に、無事故・無違反のタクドラは極々僅かです。
ですから、安全運転の意識が低いと、免停や重大事故であっという間に退場ということになってしまうことに…
タクドラに向ていない人の特徴⑨ 個人事業主の意識が持てない人
タクドラを個人事業主と捉えられない人は、この仕事に向いていません。
「でも、タクドラって会社に雇われている社員じゃないの!?」と思った人も多いと思いますし、実際に正社員で間違いありません。
しかし、一度出庫したら「頑張るかサボるか」「どのようなエリアやルートを走るか」など、仕事の仕方は全て自分次第ですし、営収(給与)も歩合性なので、毎回の乗務の仕事次第で大きく変わってしまいます。
ですから、「最低限の仕事だけしてればいいんでしょ!」という人は、固定給の仕事を探すことをお勧めします。
タクドラに向ていない人の特徴⑩ ネガティブ・仕事をの楽しめない人
タクドラに向いていない人の最後の特徴は、ネガティブだったり仕事を楽しめない人です。
タクシーの仕事に限ったことではありませんが、何かある度に落ち込んでいるようでは仕事は務まりません。
ましてや、毎回違う状況で毎回違うお客さまをお乗せするタクシーの仕事にハプニングや失敗はつきものなので、「失敗=良い経験ができた」とポジティブに捉えられなければ地獄です。
まとめ
タクシードライバーに向いていない人の特徴はいかがでしたでしょうか。
もし、自分に当てはまる項目が多かったとしても、「タクシードライバーは無理かもしれない…」と諦める必要はありません。
何故なら、10項目のほとんどが「自分の努力次第で何とでもなる」からです。
ただ、向き不向きはありますので、タクシードライバーを目指している方、求職中で「タクシードライバーでどうなの?」と思っている方はよく考えてから決断してくださいね!
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